圧迫骨折を引き起こす骨粗鬆症の治療方法は?
圧迫骨折と骨粗鬆症
骨粗鬆症は骨の中のカルシウムやマグネシウムなどのミネラルが減ってスカスカになり、骨が脆くなってしまう「病気」です。
この骨粗鬆症になる患者さんは高齢になるほど増えていき、特に女性ホルモンが低下する閉経後の女性に多く見られます。
骨がもろくなっていると、軽く尻もちをついたり重いものを持ったり、くしゃみをしたりなど、何てことない問題であっても腰椎に負担がかかって押しつぶされてしまいます。
これが「圧迫骨折」で、高齢者の腰や骨が曲がるのはこの骨折によるものがほとんどなんです!
圧迫骨折を起こした食後というのは急性の痛みが現れる場合もありますが、多くの場合で骨が固まるとと痛みは消えます。
高齢者の場合、骨折の痛みを感じない事も少なくありません。
進行すると、複数の椎骨で圧迫骨折が起こり、背中全体が丸まって(円背)日常生活の活動性が悪くなります。
背骨が大きく変形すると内臓の働きにも影響が出てくる事があります。
変形が進まないように、「壁に沿って一直線に立つ」などの方法を習慣づけるようにするなどしましょう。
圧迫骨折は、本人の自覚症状が乏しい場合があるんで、家族や周囲の人が姿勢や身長の変化に注意を向けたいものです。
圧迫骨折&骨粗鬆症の治療方法は?
圧迫骨折と骨粗鬆症の治療は並行しておこなう事が効果的です。
圧迫骨折は「薬物療法」や「装具療法」といった保存療法が中心となります。
軽度の圧迫骨折なら3~4週間で自然治癒する事がほとんどです。
ただ、保存療法をおこなっても痛みが消えなかったり、日常生活に支障があれば手術を検討します。
圧迫骨折の再発を防ぐには、原因となる骨粗鬆症の治療を並行しておこなうという事も大切になってきます。
骨粗鬆症治療は「骨が壊れるのを抑える薬」や「骨を作る働きを促す薬」、「カルシウムの吸収量を増やす薬」が使われます。
最近では、半年に一度の注射で骨を強くする「デノスマブ」という薬が新たに承認されました。
また、薬だけではなく食事や運動、日光浴など、日常生活の中でも骨を丈夫にする工夫をしてみてください。